「教育」に携わっている我々の仕事は、「感動のドラマづくり」であると私は考えています。 我々が教育者として生徒と関わるのは、単なる勉強を教えることだけにとどまりません。子どもとの「出会い」から「合格」まで、その間には、「悩み」「はげまし」「希望」「喜び」「感謝」と、一つひとつの教室に想像を超えるさまざまな感動のドラマが生まれているのです。そして、その感動をもたらし、子ども一人ひとりの心の成長を内側から支えているのが、いうまでもなく我々なのです。
【人を育てるITと感動教育 〜 「教育は知的感動・受験は感動のドラマ・感動は人を育てる」】―― 我が社は全教室にこのスローガンを掲げています。これは、子どもを単に「教え」「育てる」だけではなく、我々の有する全国のネットワークとIT環境をフルに活用し、子どもたち、そして保護者が感動する教育を目指そうというものです。
もちろんここで一番大切なのは、子どもたちと直接関わり合う教育者自身の人格です。豊かな人格を持ち合わせていなければ、子どもはついてきません。我が社が社員の人材教育に時間と経費をかけているのは、そうした観点からです。マナー研修に始まり、コミュニケーション能力向上の研修、自己啓発研修など、人材教育を頻繁に行っています。それは技術的なものから精神的なものまで多岐にわたるものです。中でも、海外事業のための英会話研修は、社員にも大変好評で、週一回、能力別クラスで、ネイティブ講師のもと本格的な英会話を楽しく学んでいます。
このように我が社では、教育においても、経営においても、「人を大切にする」つまり人材の育成がベースなのです。ですから、社員の採用も学歴や教員免許の有無にはあまりこだわっていません。バイタリティさえあれば、本人の個性を生かし育てる自信が我々にはあります。
私はよく社員に「遊び心が人を育てる」といっています。「いろいろなことを体験することで人間の幅を広げ、子どもたちのよきモチベーターになれ」と。その思いこそが『遊学論』です。要するに、仕事も遊びも一生懸命であることで日々の生活が充実し、その発想の転換が仕事のふくらみにつながる、仕事と遊びという「緩」「急」が大きいほどいい影響を与え合うということです。
このように「やりがい」「高収入」「休暇」の条件が満たされた職場で、社員自らが幸せな人生を勝ち取ってほしいというのが私の心からの願いです。例えば、収入面では、社員自身に目標設定をさせ、それに基づいて昇給や賞与を自己申告させるシステムを導入しています。いわば自分の机一つが個人企業で「一人ひとりが経営者である」という思想ですので、がんばった分だけ成果も大きいというわけです。しかも我々の仕事は、福岡・九州の教育レベルをアップさせ、発展させるという地域貢献を目標にしています。大げさにいえば、社員一人ひとりの肩に地域の将来がかかっています。「自分の仕事一つで福岡はもとより、九州、西日本、ひいてはアジア、世界の教育を変えることができるんだ」と思えば、こんなにやりがいのある仕事はないでしょう。子どもたちが成長する姿を見ながら、自分自身も人間として大きく成長し、さらには社会を発展させることができます。教育とは本当にすばらしい仕事だと思います。
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